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2006年 第4回 新・冬の勉強会 報告

 平成18年12月26日~27日の2日間、第4回「新・冬の勉強会」が行われました。年末の忙しい時期にもかかわらず、全国各地からたくさんの方々が参加されました。また、今回のレクチャーコンサートは、国立能楽堂で能楽を取り上げました。

日時 平成18年12月26日~27日
会場 国立オリンピック記念青少年総合センター(東京・代々木)
国立能楽堂
主題 これからの音楽科教育を考える

日程と内容は次の通りです。(以下、敬称略)

Ⅰ 講演「音楽科教育の改善充実の視点」

大熊信彦(文部科学省教科調査官)

 これからの音楽の授業は、題材やその授業でのねらい=確実な指導=子どもたちの学習=評価 の一連の柱がしっかりとしていること。そのためには、指導内容の明確化が大事であること。その上で、友だちと一緒に表現したり鑑賞したりする楽しみや喜びを、子どもたちに味わわせてほしい。音楽を感受し、つくり上げていく創造的なプロセスと、表現することの調和を図り、現行の学習指導要領の趣旨を真に実現してほしい、と話されました。

Ⅱ 研究開発部会 研究報告「題材の指導計画を組むにあたって」

音鑑研究開発部会:川池聰、伊藤俊彦、石井ゆきこ、宮下秀邦

①「目標に準拠した評価」の考え方とは、②評価の観点イ/2(音楽的な感受…)と観点エ/4(鑑賞の能力)について、③題材構成の考え方について、を音鑑開発部会のとらえ方を提案した上で、「題材の指導計画」作成の考え方を提案しました。ここでは、題材の目標、教材選択の理由、学習内容-学習活動、具体の評価規準を一貫して、この題材の「学び」の中核となる音楽の諸要素を絞り込むことを提案しました。また、題材における4つの「評価の観点」の構造や指導と一体となる評価とはどういうことかを実際の「題材の指導計画」を例に挙げて具体的に提案しました。

Ⅲ 能楽 ワークショップ

上田公威 ほか

 国立能楽堂を借り切って、能のレクチャー公演を行いました。
 能楽の歴史や楽器についての解説、謡の解説と体験、装束の解説と実際の着付けなど、主講師であり小鼓方の大倉源次郎師をはじめ、出演者の皆さんの楽しいお話で、さながらトークショーのようでした。そして、解説の最後に能「高砂」を後半のみ鑑賞しました。
 参加者の先生方からは、「実際にやってみることができ身近になった」「学校に戻って少しでも魅力を伝えられるよう頑張りたい」「能楽堂での体験に感動した」など、能を堪能されたようでした。

Ⅳ 能楽 ワークショップ

深田博治 ほか

 ①狂言、②小鼓、③能管に分かれて、実際に体験をしていただきました。2回の交代制にしましたので、3つのうちの2つについては実際に動いたり、楽器に触れたり、と、体験していただけたのではないかと思います。このワークショップ最後には、参加者全員が交代で舞台に上がって、狂言「昆布売」を実演しました。

Ⅴ 講演「鑑賞指導工夫改善」

高須 一(文部科学省教科調査官)

 「音楽の構造的なおもしろさをもとに」という副題のもと、鑑賞教育で明らかにしなければならない点として、①子どもにどのような資質・能力をはぐくむのか、②何を指導するのか、③どのように指導するのか、④何をどのように評価するのか について話されました。また、音楽の構造的なおもしろさに着目したさまざまな鑑賞教育の展開の可能性を、実際に音を使って示されました。

Ⅵ 鑑賞指導部会公開指導「発問を大切にした指導の流れ」

音鑑指導普及部会:粟飯原喜男、中島寿、徳田崇、大塚弥生、山崎正彦

 小学校低・中学年部会、小学校高学年部会、中学校部会に分かれて、「発問を大切にした指導の流れ」というテーマに添って、どのようにしたら子どもを音楽に惹きつけ、指導のねらいが確実に身につく授業ができるか、その発問の仕方・タイミング、指導の組み立て方、音楽の聴かせ方などを、良い例、悪い例を示すことによって実際に体験していただきながら事例を提案しました。

Ⅶ 実践奨励・特別奨励賞発表

森保尚美(広島大学附属東雲小学校教諭)

 「多様な観点から音楽を感受する力を育成する音楽鑑賞学習」というテーマのもと、児童の実態として、①感受の観点が限られている、②主観的な聴き方か分析的な聴き方に偏っている、③音楽の諸要素の捉えがあいまいで混同している、を改善すべく、指導の工夫(実践)を提案されました。

Ⅷ 講演「第9交響曲の第4楽章について」

渡邊學而(音楽評論家)

 ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付」の第4楽章がどのように創られたかについて、シラーの「歓喜に寄す」の詩との関連を説明しながら、楽しいお話と音楽を聴かせてくださいました。さらに、このシラーの詩にシューベルトが作曲した音楽も聴くことができました。

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