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東京都小学校音楽教育研究会 音楽授業研究の会

 このページは、「2006年度 第39回 論文・作文募集」《研究助成の部》に入選され、2年間の助成研究に取り組まれた東京都小学校音楽教育研究会音楽授業研究の会の特設ページです。

入選研究テーマ 総合的な音楽力を高めるための鑑賞指導と評価のあり方
音楽の本質にせまり、価値を自分のものにするような鑑賞指導のあり方を探る
~音楽活動する子どもの姿から学ぶ~
研究団体 東京都小学校音楽教育研究会 音楽授業研究の会

助成研究発表会報告

日時 2009年2月13日(金) 10:30~16:00
会場 東京都新宿区立落合第一小学校
主催 東京都小学校音楽教育研究会  音楽授業研究の会
後援 新宿区教育委員会/目黒区教育委員会/財団法人音楽鑑賞教育振興会

 2009年2月13日、研究発表表会が開催されました。全国各地から300名を超える方々が参加され、会場となった新宿区立落合第一小学校の体育館は熱気にあふれました。

時程

発表内容
公開授業1「曲想の変化を味わおう」 目黒区立碑小学校5年生 指導者:大湊由紀子教諭

本時のねらい:「音楽の要素と曲想とのかかわりを感じ取って聴く。」(全5時間扱いの4時間目)
教材:ミュージカル《キャンディード》序曲(バーンスタイン作曲)

 音楽を特徴付けている要素と曲想はどのようにかかわっているかということを感じ取る学習で、旋律を手がかりとして聴いたグループ、強弱を手がかりとして聴いたグループ、音色を手がかりとして聴いたグループがそれぞれの要素と曲想とのかかわりを発表し、それらを聞きながら、音楽を聴き深めていくという授業が展開されました。

公開授業2「おんがくに あわせて」 新宿区立落合第一小学校2年生 指導者:渡邊麗子主幹教諭

本時のねらい:「『クラリネットポルカ』と『メヌエット』の特徴の違いを感じ取って聴いたり表現したりできるようにする。」(全5時間扱いの4時間目)
教材:『クラリネットポルカ』(ポーランド民謡)/『メヌエット』(歌劇《アルチーナ》より)(ヘンデル作曲)

 2つの音楽を比較して聴き、手拍子を打ったり、ステップを踏みながら、身体で2拍子、3拍子という拍子の違いやそれぞれの特徴(曲の気分や楽器の音色など)にも気付かせていく授業が展開されました。

 子どもたちは、本時までに『山のポルカ(2拍子)』『アンダルコのうた(3拍子)』を歌って拍子の特徴を体感し、この学習に臨みました。

音楽集会「耳をすませて・心をあつめて」 新宿区立落合第一小学校児童

 集会は、体育館に響く『ガボット』の音楽に耳をすまして入場することから始まりました。

 まず、1年・2年・3年生が『夕やけこやけ』『一番星みつけた』を歌い、4年生のリコーダーによる『星笛』の二部合奏や5年・6年生による『コスモス』の二部合唱を聴きながら、夕方の時間経過を感じ取りました。

 続いて、ヴァイオリニストの平澤仁さんが「音楽のプレゼント」と題してヴァイオリンを演奏してくださいました。曲目は、ボッケリーニの『メヌエット』とモンティの『チャールダッシュ』。音楽で子どもたちに語りかけ、子どもたちは集中した眼差しでヴァイオリンの音に聴き入っていました。

 最後に『見上げてごらん夜の星を』を会場に集まったすべての方々が参加して合唱しました。子どもたちはヴァイオリンの音色とともに大人の声にも耳を傾けながら全身で歌っている姿が印象的でした。

研究発表

 「鑑賞指導における資質・能力の育ち」を明らかにし、小学校入学期から低学年・中学年・高学年における内容と指導の手立てが示されました。さらに、その見取り方(評価)についてもいくつかの方法が示されました。

 また、副主題に示されている〈音楽の本質にせまり、価値を自分のものにするような〉子どもを育てるために、

  1. 子どものレディネスを生かした指導
  2. 音楽の感受を大切にした学習過程
  3. 表現と鑑賞を関連させた学習活動
  4. 主体性・創造性を育てる鑑賞指導

について実践例を用いて具体的に説明がされました。

 さらに、指導のねらいを実現するために、教材研究の重要性と進め方が示され、具体的な教材例が提案されました。

講話 金本正武(千葉大学教授/財団法人音楽鑑賞教育振興会評議員)
  • 子どもたちがいろいろな音楽活動の中で、自然にトータルに音楽に関わって身に付けていく力を「総合的な音楽力」としてとらえ、その中で、鑑賞指導がどのような位置付けにあるのかを明らかにしようとしたことにこの研究の意義がある。
  • また、実態を捕まえた課題意識が明確であり、小学校6年間を見通した研究は評価できる。
  • 鑑賞指導のこれからのあり方の方向性を示すことができたのではないか。

ということを中心に話されました。

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