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電子黒板活用報告
「子どもの集中力を高める電子黒板」

千葉県柏市立土南部小学校教諭 茂木日南

電子黒板の音楽科としての利点

 歌唱指導には拡大歌詞や拡大譜などの教材が必要です。器楽指導でも拡大譜があると合奏の編成を説明する時などに便利です。かつては、黒板に直接歌詞を書いては消し、書いては消しと繰り返していました。新任の頃は模造紙に手書きで拡大譜を書いたこともありました。その後、OHPや拡大コピー機で教科書を拡大したものを提示できるようになり、パソコンや拡大プリンターが学校に入るようになると、パソコンの画面を拡大印刷して黒板に貼ったりもしました。しかし、紙では一度記入してしまったものを消すことができず、次のクラスで違う指示を書き込みたいときにも、そのまま使わなくてはなりませんでした。
 電子黒板を利用することで、教科書をスキャンし拡大して画面に映し出すばかりでなく、後から記入したものを消すことができ、次のクラスでは最初の画面で授業をすることができます。前時の授業画面を保存しておくこともできます。データはパソコンの中に保存できるので場所もとりません。そもそも音楽専科として授業をする我々は、同じ題材、教材の授業を数回繰り返さなくてはなりませんから、何度も最初の画面に戻して授業ができる電子黒板は大変便利です。

電子黒板との出会い

 前任校では音楽室の近くにパソコンルームがあり、授業中でもすぐに移動できる環境にありました。今の学校では音楽室とパソコンルームが遠く離れています。そこで、音楽室にパソコンとプロジェクターを持ち込もうと学校の中を捜しまわっていると、この電子黒板を見つけたのです。使い始めると、多くの利点があることに気付きました。タッチパネルや文字の書き込み、パソコンのモニター画面を通してではなく直接電子黒板の画面をタッチして操作できるのです。しかも、スピーカーがついていることも音楽科にとっては有効です。

音鑑「夏の勉強会」参加での成果

 電子黒板を音楽室に設置してからも、まだ使いこなせていない機能が沢山ありました。そんな中、音鑑「夏の勉強会」に参加し、実際に電子黒板を使った鑑賞の指導例を見たことが次へのステップとなりました。音鑑「授業支援ツール」を使った徳田崇先生の「ファランドール」の授業は、すぐにでも使ってみたいプレゼンテーションでした。さらに音鑑事務局の林田さんの来校によるレクチャーで使える機能が増えました。

現代の子どもたちにアピールする電子黒板

 電子黒板が子どもたちの視線を釘付けにする場面が何度かありました。言葉だけで説明するよりも画像や映像を伴って説明するほうが子どもたちを引き付けていると感じます。授業にメリハリがついて、子どもたちの集中力を高めることができました。
 良くも悪くも子どもたちの周りにはテレビ、パソコン、ゲームといった機器があふれています。すぐに切り替えられる画面や臨場感ある映像を提供できる電子黒板は、今の子どもたちにアピールできる教具と言えるのではないでしょうか。

インターネットと電子黒板

 インターネットにはたくさんの情報が詰まっています。なかなか手に入れにくい楽器や珍しい楽器、演奏家や作曲家の写真や資料などをダウンロードすることもできます。オーケストラの楽器の説明には独立行政法人情報処理推進機構の「教育用画像素材集」を使っています。これを使えば、ひとつひとつの楽器を簡潔に紹介することができます。
 今回の「スキーの歌」の授業ではスキーヤーがカメラを回しながら滑っている映像をダウンロードして、子どもたちに見せました。風の音やスキーのエッジが雪を削る音が入り、粉雪は舞い立ち、画面は揺れて、まるで自分がスキーをしているように感じられます。情景を想像する助けになりました。

音楽室でのより良い電子黒板活用環境を整える

 今や毎日の授業に電子黒板は欠かせません。授業支援ツールを使って音符や記号などの画像も画面に大きく表示することができます。黒板と同じように書き込むこともできます。細かいことですが、チョークの粉で手が汚れることもなくなりました。
 子どもたちが電子黒板を見やすいように、それまで縦長に使っていた音楽室を横長に使えるように椅子の配置を変え、画面に光が反射しないように暗幕を付けました。後はパソコンの中にたくさんの“ねた”を仕込んでおけば、ワンクリックで授業を展開することができます。これからの教材作りにも意欲がわいてきました。

電子黒板を活用した指導案

題材名:情景を想像して歌おう(教材 「スキーの歌」)pdf(PDF:120KB)


2010年4月

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