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電子黒板活用報告
「日常的な活用で授業の効率化を図る」

東京都荒川区立尾久第六小学校教諭 石井ゆきこ
(月刊「音楽鑑賞教育」2009年10月号から)

毎時間の授業を支える教材の宝箱

 ICT活用の校内研究をきっかけに電子黒板を使うようになり約2年半。現在ではピアノやオーディオ機器と共に、毎時間の音楽の授業に欠かせない教具となっています。ホワイトボードとコンピュータが一体となった大型ディスプレイ。使い方はいたって簡単です。普段の授業でどのように活用しているか、第3学年「リコーダーとなかよしになろう」の授業を例にご紹介しましょう。

 授業の始まりは今月の歌『幸せのリズム』。Microsoft® PowerPoint® で作成した拡大歌詞を見ながら明るく歌います。(PowerPointによる教材作成
 「おや?『みんなの夢が…』のリズムがバラバラじゃなかった?」タッチペンで歌い方のポイントを書き込み、注意を促します。(ペン機能
 「始めに、プロの演奏家によるリコーダーの演奏を聴きましょう。リコーダーや、ピアノの先祖の楽器(チェンバロ)が出てきますよ。演奏の様子をじっくり見てください。」(DVD視聴
 本時のねらいはタンギングに気を付けて簡単な旋律を吹くこと。「リコーダーできれいな音を出すポイントを思い出しましょう」教育芸術社の『ハイパー音楽室』で吉沢実先生のワンポイントアドバイスを視聴します。(コンテンツの活用
 この後、子どもたちがリコーダーを演奏する場面では、ONKANウェブネットからダウンロードした五線やリコーダー図を使って、次々と楽譜や運指を提示していきます。(インターネット教材の活用・教材提示
 子どもの近くで演奏状況を見取りたいときは、伴奏(デジタルレコーダーで録音した音源やCD)をWindows Media® Player ONKANスキンで再生します。(メディアプレイヤーによる音源の提示
 このような45分の授業を終えると、すぐ次のクラスへの入れ替えとなるため、学年が変わるときなど教材・教具の準備で大忙しです。しかし、電子黒板に書き込んだ板書は、保存した後、次のクラスの板書を開くだけで済むため、とても楽になりました。児童の発言や工夫を書き込んだ板書がそのまま保存できるため、評価や前時の振り返りに役立てています。(板書の保存
 上記以外に、付属のカメラで鍵盤ハーモニカを拡大して運指を見せる、教科書、資料や学習カード等を取り込んで説明するという使い方もよく行ないます。(スキャナカメラ機能

スキャナカメラでスコアを取り込んで提示

児童が拡大した学習カードに記入


電子黒板の活用効果

 電子黒板の活用効果としては、まず、学習場面に応じてタイミングよく教材を提示することにより、児童の学習への集中度が高まり、教師も児童の学習状況を観察する余裕が生まれることが挙げられます。
 そして、ほぼ毎時間使用しているため、電子化した教材が増え、教材準備の効率化を図ることができるようになりました。児童の実態に応じて改善を加えながら、集積した教材や板書を再利用しています。使えば使うほど『教材の“財産”が増える!』というのが実感です。
 私自身は、このところ電子黒板にやや頼り過ぎの傾向があるため、普通の黒板やオーディオ機器との使い分けが課題となっています。

こんな機能があったらいいなあ…

 贅沢を言うときりがありませんが、鑑賞の授業で子どもたちの気付きや感想を板書すると、一画面では書ききれず、画面が小さく感じられることがあります。楽曲全体の構造をとらえて聴く場面では、画面を横に3~4枚分ぐらいスクロールできる機能があると便利ではないかと思います。
 また、スキャナカメラの精度がよりよいものになると、取り込んだ楽譜や学習カードの文字が見やすくなり、さらに活用の幅が広がります。
 今後、電子黒板が配備される学校が増えてくるものと思います。ぜひ音楽室や普通教室で日常的にご活用いただき、全国の先生方と活用方法について情報交換できればと願っています。


※Microsoft Power Point、Windows Media は、米国 Microsoft Corporation の、米国およびその他の国における登録商標または商標です。

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